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映画監督ポール・トーマス・アンダーソンが「本当に深く恋に落ちた」と告白し、後に自ら映画化を熱望したピンチョンの小説

Vineland(英語版)

Thomas Pynchon

1984年のカリフォルニアを舞台に、60年代の理想主義が国家権力によって解体されていく様を、陰謀論とスラップスティックが入り混じる文体で描くトマス・ピンチョンの長編小説。難解さで知られる作家の中でも、家族の記憶と喪失を軸にした比較的読みやすい入り口とされる一冊。

映画監督ポール・トーマス・アンダーソンはVariety誌のインタビューで、本作こそ「僕がピンチョンに本当に深く恋に落ちた本であり、最も共感した作品だった」と告白している。新刊情報が出るたびに1分に5回もネットを確認するほど、ピンチョンの作品世界に病的なまでに傾倒していたと自認する。

推薦:ポール・トーマス・アンダーソン(映画監督)Variety誌インタビュー(2014年12月17日)

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推薦エピソード

ポール・トーマス・アンダーソンは、トマス・ピンチョンの複数の長編の中でも「Vineland」こそが自分をピンチョンの世界に深く引き込んだ作品だとVariety誌のインタビューで語っている。新刊が出るという噂が流れるたびに気になって仕方なく確認してしまうほど、寡作で覆面的なこの作家の作品を追い続けてきたと明かした。この愛着はやがて実際の仕事へと結実し、アンダーソンはピンチョンの別の長編「Inherent Vice(LAヴァイス)」を2014年に映画化。さらに2025年には「Vineland」を原案とした映画「One Battle After Another」を発表するに至った──一冊の小説への長年の傾倒が、数十年越しに公式な映像化という形で回収された稀有な事例といえる。

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